理工系ブログ at 理工系.com

<< December 2007 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

C型肝炎の救済と新しい治療法の研究開発の重要性

薬害肝炎の問題が報道されているが、薬害が証明できるか否かにかかわらず、C型肝炎で苦しんでいる人に対しては、広く救済が必要ではないだろうか。

C型肝炎はC型肝炎ウイルスにより引き起こされる感染症である。人類は科学技術の進歩により多くの感染症を克服してきたが、C型肝炎はまだ克服されていない。理系の研究開発により、ポリエチレングリコール(PEG)付加インターフェロンα等の新しい治療法等が開発されているが、今後の研究開発の余地が多い。

科学技術の進歩は多くの人々を恐ろしい疾患から救った。現在では恐ろしくなくなった多くの疾患が、昔はC型肝炎やそれ以上に恐ろしい疾患だった。科学技術の進歩が人命救助になるという視点が重要だろう。

C型肝炎の治療費等への助成は、人命救助のためであり、生きたお金の使い方といえるのではないか。

しかし、現在の科学技術水準を前提とした治療で治る人ばかりではない。本当の救済は、現在の科学技術水準を上げ、C型肝炎の治療法を進歩させることではないだろうか。基礎研究を含め、C型肝炎についての研究開発が重要である。

現在の科学技術水準を上げて、C型肝炎の新しい治療法を開発することについて、人命救助の視点があることを、国民に周知していくことが重要だろう。無駄遣いをやめ、C型肝炎患者の全員救済のための研究開発に、もっとお金をかけることが重要なのではないだろうか。

C型肝炎の新治療法の開発には、医学研究者だけでなく、多くの理系の力が必要となるだろう。ゲノム創薬と分子標的薬でも述べたが、科学技術は全体として発展するものである。難病と理工系でも述べたが、理工系こそが医学の進歩の鍵を握っているといえるだろう。

C型肝炎に限らず、人類が病気を克服するためには、現在の科学技術水準を全体として引き上げていく必要があるだろう。

そのためには、科学技術の発展を加速するために、科学技術と理系に関する関心を高めていくことが重要となるだろう
1/1