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理系離れの原因

理系離れの原因が、教育の間違いにあるとか、理科離れを防止し、理科に興味を持たせる活動が足りないなどにあるという論調がある。

しかし、これらの説は、なぜ「医者離れ」が存在しないのかを全く説明できない。

理系離れの原因は、理系(医者などを除く)の地位が低いことにある。それは、「医者離れ」などというものが存在しないことから明らかである。

医学部に行きたい人が減ってしまって、医学部の偏差値が低下して困るという話は、聞いたことがない。

医者離れを防止するために、学校に、医学教室などを作って、みんなを医者にするため必死になるという話も、聞いたことがない。

医者の地位が高いので、「医者離れ」どころか、多くの人が医者になりたくてなりたくてたまらない状態になっている。

優秀な人材が、医学部に殺到し、「医者離れ」など起こりようがないのである。

理系離れの原因が何かは明らかである。教育の間違いにあるとか、理科離れを防止し、理科に興味を持たせる活動が足りないなどにあるという見解は、なぜ「医者離れ」が起こらないのかを、全く説明できない。

理系の地位を高めれば、理系離れは終わる。

技術者や科学者にみんながなりたがり、優秀な人材が、医学部と同じように、理学部、工学部、農学部、薬学部等に殺到することになるのである。

理系離れの原因についての論争を終わらせなければならない。

正しい対策をして、問題を解決するためには、真の原因を捉えることが重要である。

奨学金は理工系の振興の鍵

理工系の振興には、奨学金を充実することが鍵となる。

理工系に進学するのはお金がかかることが文理格差の原因となっている。文系の場合には学部卒ですぐに給料が得られるが、理工系の場合、専門的なことをやろうとすると修士までお金がかかることも多い。特に理工系にとって、奨学金が大事であろう。

奨学金も国から民間に回されたようだが、営利事業ではないので、民間では限界だろう。こういう分野こそ、国家予算を惜しみなくつぎ込んでいく必要がある。奨学金は、理工系の振興の鍵なのである。
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