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技術者、研究者の待遇改善

技術者、研究者は、日本の運命を支える極めて重要な立場にいる。

それにもかかわらず、理系離れが生じているのは、専門が高度化し、多くの勉強を一生し続けないと技術の進歩についていけないので、苦労が多いわりに、あまり報われていないという印象があるからだろう。

専門が高度化した分は、技術者の待遇が上がってよいはずである。昔の技術者より、今の技術者の方が待遇が良くてもよいはずなのである。

しかし、社会が技術者、研究者に報いる方法は、技術ほどはかわらない。技術が2倍高度化しても、2倍の給料をもらえるわけではない。だから、文系の人の方が次第に有利になっていく。理系の人は、高度な勉強をしても、待遇が上がらない。

待遇÷勉強の高度さを、待遇指数と呼ぶと、理系待遇指数は、文系待遇指数よりも、圧倒的に悪くなっている。この傾向は、技術の進歩とともに加速していくのである。

学生も、安易に流れるわけでは決してないだろうが、あまりの待遇指数の違いに、理系に進むのに二の足を踏んでいるのであろう。

理系の学生は、どんなに勉強をしても、文系には待遇で及ばないことを肌で感じ取って、理系離れをしているのである。

技術者、研究者の地位の向上は、技術者、研究者のためだけではなく、将来、理工系に進もうとする学生のためにも重要である。